Diet remedy

毎日の食事からニキビ予防

ニキビができるのは、皮脂の分泌量と毛孔の詰まりが原因です。
皮脂の分泌には、ホルモンが深く関係していて、思春期にできやすいニキビは、思春期に活発に働く男性ホルモンによって、皮脂分泌量が増してニキビを発症しやすくします。
一方、「大人ニキビ」は、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどが原因でホルモンバランスが崩れ、皮脂分泌を高めてニキビ発症につながります。
そう考えると、ホルモンバランスを整えることのできる体質改善こそがニキビ予防に役立つことが理解できます。
体質改善には、まず、日々の不規則な生活を見直す、ストレスを発散するためのスポーツをする、といったことが検討されます。
ただ、それらは継続して取り組まなければ効果は得られません。継続して取り組むためには、ライフスタイルを変えなければ難しく、長続きし難いのが実情です。
しかし、私たちが毎日必ず摂取する食事でも体質改善ができるとしたらどうでしょう。食事なら、食材を選んだりメニューを少し工夫するだけで、無理なく体質改善に取り組めます。

ニキビになりにくい食生活

ニキビ対策に効果のある食材

栄養素のビタミン

肌荒れなどに効果がある栄養素としてビタミンがよく知られていますが、それはニキビにも効果が望めそうです。なぜなら、ビタミン類の中には、血行をよくし、皮膚の新陳代謝を促す作用を有するものがあるからです。
ニキビの原因の一つである肌の角質化は、新陳代謝が滞ることによって起こります。そこで、肌の若返りは、ニキビ防止にも有効ということです。

 ビタミンB類が効果


肌の新陳代謝を促すビタミンには、B2、B3、B5、B6などがあります。
また、血液や神経に働くB1、B12なども有効なビタミンであると言えます。
それらのビタミンを多く含む食品を選ぶことが、ニキビ予防を目的とした体質改善の食事には欠かせません。

ビタミンB2、B5、B3、B6、B1、B12を多く含む食品

  • ビタミンB2
    レバー(鶏、豚、牛)・キャビア・ハツ(鶏、豚、牛の心臓)・イカナゴ・鰻の肝・鰻の蒲焼き・ウズラの卵・鴨肉・粒うに・筋子・魚肉ソーセージ・鯖の開き(干物)・ズワイガニ・納豆など
  • ビタミンB5(パントテン酸)
    鶏レバー・干し椎茸・豚レバー・牛レバー・ドライイースト・フォアグラ・ハツ(鶏の心臓)・卵(黄卵)・ひきわり納豆・脱脂粉乳・抹茶・タラコ・唐辛子・納豆・煎茶の茶葉・鶏のささみ・鰻の肝・タタミイワシ・モロヘイヤなど
  • ビタミンB3(ナイアシン)
    タラコ・ビンナガマグロ・メジマグロ・春カツオ・秋カツオ・キハダマグロ・ムロアジ・メバチマグロ・ヒラタケ・落花生・メザシ・カタクチイワシ・ブリ・マイタケ・サワラ・本シメジ・ハマチ・アボガドなど
  • ビタミンB6
    マグロ・ニンニク・秋カツオ・春カツオ・トマピー・秋鮭・カタクチイワシ・ムロアジ・ウルメイワシ・サンマ・トビウオ・シイラ・カワハギ・ヒラメ・マイワシ・キビナゴ・ニシン・ブリ・シシトウガラシ・バナナなど
  • ビタミンB1
    豚ヒレ肉・生ハム・豚もも肉・ボンレスハム・青海苔・焼豚・大豆・昆布・タラコ・きな粉・鰻の蒲焼き・焼き海苔・豚ロース肉・胚芽米など
  • ビタミンB12
    シジミ・赤貝・味付け海苔・焼き海苔・筋子・牛肉レバー・あさり・ほっき貝・イクラ・ハマグリの佃煮・鶏肉レバー・煮干し・アンコウの肝・青海苔・イワシ・ハマグリ・牡蠣・豚肉レバーなど
ビタミンB

 ビタミンAが効果


ビタミンAには、動物性食品に含まれるレチノールと、主に植物性食品に含まれ「プロビタミンAカロテノイド」と呼ばれるβ-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチンなどがあります。
レチノールには、皮膚や粘膜を正常に保ち、免疫効果を高める働きがあります。ニキビ発症の鍵となるニキビ菌の増殖を抑えるためにも、常に元気な肌を保つことが大切です。そうした肌を支える一つがビタミンAです。ただし、妊娠初期の方のレバーによるレチノールの過剰摂取には注意が必要です。詳しくは、掛り付けの医師、もしくは栄養士にご相談ください。一方、植物性食品に含まれる「プロビタミンAカロテノイド」のβ-カロテンには、摂取量による影響はありません。

ビタミンAを多く含む食品

鶏肉レバー・豚肉レバー・アンコウの肝・鰻の肝・レバーペースト・味付け海苔・抹茶・焼き海苔・唐辛子・鰻の蒲焼き・ホタルイカ・青海苔・煎茶の茶葉・牛肉レバー・ギンダラ・フォアグラ・アナゴ・紫蘇・モロヘイヤ・無塩バター・ニンジン・ハツ(鶏の心臓)・筋子・パセリ・バジルなど。
ビタミンAの含有量の多い順に並べました。

セルフメディケーション

食生活からの見直しは、ニキビのできにくい体質への改善だけでなく、病気になりにくい健康体質づくりにもつながります。
「セルフメディケーション」の第一歩として、毎日の食生活の見直しから初めてはいかがでしょう。

朝食


 ビタミンCが効果


ビタミンCは、コラーゲンの合成に深く関わっていて、肌の健康、特に美容にとって欠かせない栄養素と言えます。
ビタミンCには抗酸化成分が含まれていて、老化の原因となる活性酸素から肌を守る働きがあることは多くの皆さんがご存知です。また、皮膚や粘膜を強くする作用もあり、ウイルスなどの増殖を抑えるインターフェロンの生成も促します。
さらに、ビタミンCは抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成を促すとともに、ニキビの炎症を抑え、肌の新陳代謝機能を促進させてニキビ跡の修復にも効果を発揮します。
このように、ビタミンCは素晴らしい働きを持つ栄養素ですが、サプリメントなどで一度に過剰摂取をすると、下痢を引き起こしたり、腎臓に損傷を与える原因になるとして、2008年に香港の衛生当局が注意喚起を出しています。ただし、通常の食事としていただく食品からのビタミンCであれば、そうした過剰摂取の心配はほとんどありません。

ビタミンCを多く含む食品

煎茶の茶葉・焼き海苔・味付け海苔・赤ピーマン・黄ピーマン・ゆず(果皮)・アセロラジュース・パセリ・芽キャベツ・レモン(全果)・ナスの辛子漬け・ケール・からし菜漬け・ピーマン・ゴーヤ・明太子・柿・キウイフルーツ・レッドキャベツ・モロヘイヤ・いちご・抹茶・シシトウガラシ・京菜・ブロッコリー・カリフラワー・レモン果汁・パパイヤ・ロースハム・ベーコンなど。
ビタミンCの含有量の多い順に並べました。

 ビタミンEが効果


ビタミンEには、ビタミンCと同様に抗酸化成分が含まれていますので、活性酸素を取り除くという効果があります。ニキビ菌が分泌するポルフィリンという物質は、紫外線を受けると大量の活性酸素を発生させます。この活性酸素には、ニキビをさらに悪化させる働きがあり、ニキビ発症の要素として、皮脂分泌過多、毛孔の詰まり、ニキビ菌そして活性酸素があるとも言われています。
活性酸素は、ニキビを悪化させたり、肌の老化を進めるだけでなく、皮膚の脂質を酸化させて過酸化脂質に変え、そこにメラミン色素が蓄積することでシミとなって残ります。
こうした悪玉の活性酸素を取り除く働きをするビタミンEは、ビタミンC、ビタミンB2とともに、私たちにとってとても大切な栄養素であると言えます。また、ビタミンEは、血行を促し、肌に栄養が行き届きやすくする働きもあります。

ビタミンEを多く含む食品

煎茶の茶葉・唐辛子・アーモンド・抹茶・サフラワー油・とうもろこし油・なたね油・マーガリン・アンコウの肝・筋子・キャビア・イクラ・鮎・イワシ・タラコ・明太子・モロヘイヤ・サウザンアイランド ドレッシング・フレンチ ドレッシング・オリーブのピクルス・鰻の蒲焼き・大根・カボチャなど。
ビタミンEの含有量の多い順に並べました。

その他の食品

 食物繊維


便秘とニキビの関係は古くから言われていますが、便秘が腸内環境の悪化をもたらす、もしくは腸内環境の悪化が便秘をもたらしているとしますと、それによって自律神経が乱れ、血行不良や食欲不振という症状に広がります。
こうした状態は、全身の血行不良を招いて、肌に必要な栄養が届き難くなってしまいます。そうなると、皮膚が角質化したり、ニキビ菌に対しての抗菌作用が低下するなどの影響が出てきます。
食物繊維は、ビタミンのような栄養素ではありませんが、腸内環境を整えて、日々の健康な体づくりに欠かせない食品の一つであると言えます。

食物繊維を含む食品

豆類・芋類などの根菜。

 乳酸菌


腸内環境を整える食品として忘れてはならないものに、栄養素の一つである乳酸菌があります。乳酸菌は、胃液などで消化されることなく生きた状態で腸に入り、腸内で増えている悪玉菌を調整し、バランスを整える働きにより腸内環境を正常に戻してくれます。

乳酸菌を含む食品

ヨーグルト・糠漬けなどの発酵食品に含まれています。

 コラーゲン


コラーゲンは、肌のみずみずしさを保つ上で欠かせません。血行を良くし、新陳代謝(ターンオーバー)を促進するため、シワやたるみ、シミ、くすみなどの改善に効果的です。

コラーゲンを多く含む食品

血行促進と皮膚再生効果が高いとされるコラーゲンを含む食材としては酒粕があります。酒粕は、熱を加えてもコラーゲンが変化しないため、色々な料理に利用できます。他にも、豚足、鶏の皮、手羽先、軟骨、牛スジ、牛テール、豚バラ肉、牛・豚・鶏の骨、スッポン、フカヒレ、エイヒレ、魚の皮、うなぎ、なまこ、カレイ、エビ、くらげなどがあります。

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