顔以外にできるニキビ

例えば「背中ニキビ」で悩まれたことはありませんか

背中にできたニキビで悩まれている方は意外に多くいらっしゃるのかもしれません。なぜなら、背中もニキビ菌が繁殖する脂腺性毛包(皮脂腺のある毛孔)の存在するエリアだからです。しかも、背中は、顔や胸と違って普段から目の届きにくいところですから、知らない間にニキビが発症していたということもあります。
背中ニキビがたくさんできてしまうと、夏場など背中の開いたお洋服や水着を着ることが難くなってしまいます。そして、何よりも色素沈着しやすい部分ですので、しっかりと治療しておかないと永遠に悩み続けなければなりません。

「背中ニキビ」に気づいたら


掻いたり、擦ったりは厳禁です。

ニキビの発症が背中であるために、痒みがともなう時は、ついつい指先で掻きむしってしまうことがあります。これは、患部を刺激して炎症を広げるだけでなく、弱っている皮膚の表皮を傷つけてしまい、そこに指や爪に付着している雑菌が移ってしまうかもしれません。
普通のニキビだと思って「顔ニキビ」用の市販ニキビ薬を塗ってもなかなか治らない、そうしたときは原因が「ニキビ菌」ではなく、別の皮膚炎であることが疑われます。
まず、原因(原因菌)を知るために皮膚科クリニックを受診され、医師に相談されると良いでしょう。その上で、原因が判明すれば適切な治療処置で早期に治すことができます。
クリニックへ行くまでもなく、市販薬を購入してセルフメディケーションをとお考えでしたら、幅広い抗菌効果と副作用の少ないホモスルファミン成分を含有する大和製薬のニキビ・吹出物治療薬/化膿性疾患用薬「タイワクムメルシエキ」がお薦めです。

「ニキビ菌」だけでない菌にも注意


「ニキビ菌」はニキビの原因菌ですが、ニキビのような皮膚炎を引き起こす菌は他にもいます。例えば「マラセチア菌(真菌、カビの一種)」は、「ニキビ菌」と同様の常在菌で、やはり皮脂を好み、皮脂分解酵素のリパーゼを分泌して皮脂を遊離脂肪酸とグリセリンに分解します。その時、遊離脂肪酸は酸化され、刺激性のある過酸化脂質に変化するため、皮膚組織が炎症を起こします。
ここまでは、ほとんどニキビ菌と変わらないのですが、ニキビ菌は脂腺性毛包のある顔や胸、背中などの毛孔内でニキビを発症させるのに対して、「マラセチア菌」は、皮脂や湿気のある背中や胸はもちろんのこと、肩や二の腕、頭皮、そして毛孔以外の場所でも増殖し、ニキビに似た症状を発症します。そうしたことから、「マラセチア菌」を原因とする炎症は、「ニキビ(尋常性痤瘡)」とは区別して「マラセチア毛包炎」あるいは「身体ニキビ」と呼称されています。
通常、「マラセチア菌」は、5種類ほどが常在していますが、その中の「マラセチア・ファーファー」が毛孔に侵入すると、免疫細胞がすぐに反応して炎症を起こします。
例えば、背中などの毛孔に「マラセチア菌」が入り込むと、前日まで正常だった皮膚が急に炎症を起こします。「身体ニキビ」は、あまり痒みや痛みを伴わないため、ニキビができていることに気づかないことすらあります。
しかし、「身体ニキビ」がいったん発症すると「顔ニキビ」のように自然に(色素沈着や瘢痕は残りますが)治癒することが稀なため、抗真菌外用薬などの医薬品を使用するか、皮膚科クリニックで治療するほうが確実に治癒できます。
大和製薬のニキビ・吹出物治療薬/化膿性疾患用薬「タイワクムメルシエキ」には、「マラセチア菌」に対して有効な抗菌成分であるホモスルファミンが含有されていますので、背中などに発症した「身体ニキビ」の治療にも使用することができます。

泡で洗浄

「背中ニキビ」と「顔ニキビ」

「背中ニキビ」も「顔ニキビ」と同じように毛孔の詰まりと溜まった皮脂を養分とするニキビ菌が増えるという発症メカニズムに変わりはありません。そしてニキビが進行して悪化するプロセスも大きな違いはありません。
ただ、背中は夏季を除けば殆どが衣服に覆われていますので発汗しやすく、汗とともに皮脂分泌の多い背中は古くなった角質層が垢状となって残りやすくなります。背中の汚れは、自分では確認することができにくいうえ、手も届きにくく、入浴時を除けば簡単に洗うことができません。
背中を清潔に保つことの難しさから毛孔が詰まって、ニキビ菌などの増殖につながります。さらに、背中を不衛生な状態のままにしていると、ニキビ菌だけでなく、皮脂や湿気を好む「マラセチア菌」などの有害な細菌類の温床ともなります。

「背中ニキビ」の予防と改善

「背中ニキビ」の予防


皮脂分泌を亢進する食品を控える

糖分や油分の多い料理を減らして、タンパク質や野菜を増やすことで、食事を通してホルモンバランスが整えられ、皮脂の過剰分泌がコントロールされます。
食事では即効性がないと思われるかもしれませんが、食事は毎日摂取していますので、ニキビ予防と体質改善にはもっとも確実で持続的な効果を保つことができる予防・改善策であるといえます。
食事ケアについては、「Diet remedy」のページをご覧ください。

入浴により皮膚を清潔に保つ

ニキビ菌もマラセチア菌も皮脂を好むという共通性があり、背中の毛孔は角質層の角化亢進による老廃物や汚れで塞がれることによりニキビが発症しやすくなります。また、マラセチア菌は湿気を好みますから、汗ばんで汚れた背中の皮膚はマラセチア菌にとって格好の住処となります。
ストレスや様々な外的要因による皮脂分泌が高まらないように体質改善に努めることも必要ですが、まず何よりも背中を清潔に保ち、有害菌の繁殖余地を無くすことが大切です。
背中の洗浄は、入浴時に湯船で身体を温めて毛孔が広がった状態で行います。要領は洗顔時のソフトタッチに準じて、よく泡立てたソープで汚れを浮き立たせ、お湯シャワーで流して洗い落とします。タオルやブラシなどで「垢とり」のようにゴシゴシと擦るのは、デリケートな表皮を傷つけ、そこに別の有害菌を入れて炎症を招くことにもなりかねかねません。

入浴が大切 背中とはいえ、保湿対策もしっかり

普段は露出する機会の少ない背中ですが、それでも乾燥しやすい冬季では、肩や首筋から背中にかけて肌がカサカサになる場合もあります。皮膚の乾燥は、顔と同じように角質層に影響を及ぼします。例えば、表皮の乾燥は肌荒れや角質肥厚(角質が厚みを増す)などを招き、その結果として毛孔の伸縮性が奪われ、狭まったままの毛孔は皮脂の排出を滞らせます。
入浴後から就寝までの間に、油分が少なく粘度の低い乳液やジェルにより首回り、肩、背中の順に浸み込ませるようにして保湿します。乾燥しているからといって、べたつくようなオイルやクリームを使用すると、それによって毛孔が塞がれてしまい、入浴洗浄の意味がなくなってしまいます。
お顔のクレンジングや洗顔については、「Skin care」のページをご覧ください。

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